映画『小さな村の小さなダンサー』

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昨日、観た映画2本のことを書いて、何だかあと1本あったはずなんだけど、何の映画だったかすっかり忘れてしまっていました。
そうでした、『小さな村の小さなダンサー』でした。

何やってるんだか…。

実話をベースにしています。
それだけに、なかなか興味深い。
一番興味深いのは、主人公のリー・ツンシンが田舎の小さな村から北京の舞踏学院に引き抜かれていくところ。
それは毛沢東夫人だった江青の政治的な文化政策によるものだった。
彼の意志は関係ない。ある意味で…。
骨格とか身体能力だけを見て、先生が生徒を選ぶのだ。
リー・ツンシンに関して言えば、本人も行きたかったようだけれど…。
彼は踊りが好きなだけだ。でも、国はそうは見ない。
あくまでも、彼はMao's Dancer(毛沢東主席の踊り子)なのだ。

そのため、彼がまたもや認められてアメリカのバレエ団に入団する時も、彼は大使館で様子を報告しなければならない。
もちろん恋人ができて、そのままアメリカに残りたいと望んだとしても、許されるわけがない。、
むしろアメリカ人の恋人ができるなど、Mao's Dancerには許されることではない。
そして、彼が選んだのはアメリカに残る=亡命だった。
このシーンがまた良いのだ。
亡命を知った、母国の人々、特に村の人々は彼の両親をなじる。
しかし、彼の母親は強かった。
「勝手に息子を連れていったのは国じゃないか。息子は悪くない!」みたいに、堂々と、本当に堂々と息子を擁護する。

母強し!

折角できた恋人とは意見の違いから別れてしまったり、その後、彼にもいろいろあるけれど、映画の最後には感動のシーンが待っていた…。

なんですが、ひとつだけ言うと、そこまでが長いんだな~!
ちょっと前半がトロイ!(笑)
待たせすぎ?

ということで、この映画の最も魅力的なところはストーリーよりもやはり青年時代の主人公を英国バーミンガム・ロイヤル・バレエのプリンシパル、ツァオ・チーが演じるバレエシーン。
彼の踊るバレエシーンは、まさに本物なのだ。

それだけでもバレエファンは必見です。

ただ…、どび~は個人的には少年?時代を演じていた現在オーストラリア・バレエ団のメンバーであるグオ・チェンウの方が男前で好きですけどね(笑)。

8月28日よりシネスイッチ銀座、Bunkamuraル・シネマほかにて順次公開

by dobbymylove | 2010-09-03 22:37 | Movie